探究学習の年間授業スケジュールを組むとき、まず考えた方がよいと思うのが、どのような成果発表の方法にするか、ということです。
考えられるのは、
・クラス内の発表
・学内の発表
・文化祭などで外部への発表
・小論文コンクールなどへの応募
・各種コンテスト
こんなところでしょうか。
とはいえ、できるだけ対外的な発表の場を最初から想定して、探究学習を進めた方がモチベーションになると思うのです。
私自身、高校生のときに当時(2010年代)の学校としては先進的な研究論文を書く取り組みがありました。
その時はどこにも発表することはなく、ただ個人で先生のサポートを受けながら、それぞれのテーマに向き合うスタイルでした。
最終的に優秀作品集が作られて配られましたが、それが探究のモチベになった覚えはありません。
藤原さと(2020)も、「『発表成果物』『制作物』『出版物』をつくって一般公開する、という行為」によって学びのモチベーションが得られる、と主張しています。
「一番モチベーションが上がらないのが、現状の多くの学校で求められている『教師のための提出物』である」とも述べています。
やはり、最初から何かしらの発表という目標を目指して探究を進めていくのがベストです。
その発表の場を準備するのも、教員や探究学習サポーターの大きな役目になるのだろうと思います。
■参考文献
『社会とつながる探究学習 生徒とともに考える22のテーマ』(全国民主主義教育研究会/編)
『「探究」する学びをつくる 社会とつながるプロジェクト型学習』(藤原さと/著)